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−はじめに−
私は、天才レオナルド・ダ・ヴィンチの書いたといわれるノートを見たとき、そのアイデア・スケッチがあまりにも精巧なのに驚きました。
実在するものをスケッチしたのではないかと疑いたくなるほどでした。同時に、「やはりこれだ」という自信のようなものを感じました。
というのは、私も開発設計に従事していた頃、最初に白紙の真ん中に開発テーマに対するアイデアを描き始め、その後、そのアイデアを実現するためのより具体的なアイデアや修正アイデアをその回りに描くことを、自然にやっていたからです。
この点だけは、レオナルド・ダ・ヴィンチと一緒であることを喜ぶと同時に、アイデアは次々の描きながら完成していくものであることを、そのとき確信しました。
開発設計の次に私が取り組んだ特許管理業務では、工業所有権の他に、発明活動の支援を手掛ける上で、いろいろな創造理論と創造技法を勉強することになりました。
創造技法のうちで特に興味を持ったのが図解を多用する図解発想ないしは図解思考法とでもいえるものでした。
その中でも、考える内容を中央に据え、思いついたアイデアをその周辺に並べていく手法が、技術的なアイデアを出す際の自由な思考を拘束することがない点で自分に合っているように思えました。
それがトニー・ブザンの「マインド・マッピング」であり、今泉浩晃氏の「マンダラート(登録商標)」でした。
特に、「マンダラート」に関しては、自分の肌に合うという感覚から熱中することになり、このマンダラ思考法を知り合いの人にも薦めていました。
そんなとき、初めての人にも手軽にマンダラ思考法が出来るように、カード操作によるゲーム感覚でその使い方が修得できるものを考えました。これに「MC法(マトリックス・カード)」と名づけて私の担当するセミナーで使用したところなかなか評判が良かったため、より多くの方々にお薦めしようと考え、筆を取りました。
是非、この「MC法」を試していただき、その自由自在な思考感覚を体験していただければと思います。
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2001年4月「日本アイアール(株)
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知的財産活用研究所名誉会員:長谷川公彦
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我々はもっと創造的な仕事を楽しむべきである
従来の科学的方法は、専門分化された領域を研究する縦割り型であることから、全体を見渡すことが難しく、いろいろな領域に渡る問題を解明することが出来ないとの指摘がされてきました。そのため、近年境界領域又は学際的領域と呼ばれる新しい分野の研究が話題になっていることはご存知の通りです。
このような状況は、自然科学ばかりではなく社会科学の世界でも同じことです。価値観の多様化により、大量生産から多品種少量生産への移行するため企業の最構築の必要性が叫ばれたのは、ついこの間のことです。
このような時代にあって、今私たちに求められているのは変化に的確に対応できる柔軟な思考であるといえるでしょう。
困ったときには、自然界にヒントを求めるのが創造の世界の常道です。
「MC法」は、自然現象や社会現象に潜む自己相似性(任意の一部をどんなに拡大しても元の図形と同形であり、部分と全体とが相似になっているものを自己相似性といい、別名入れ子構造ともいいます。身近には、河川の枝分れや樹木の枝分れをはじめ、木の葉の葉脈、人間の血管、神経系統の枝分れ等にその構造を見ることができます。)に従った思考方法を、マトリックス・カード(MC)を用いて実現ししようとする思考技法です。
密教では仏教の世界観を曼荼羅という絵図で表現していました。この曼荼羅の図式構造が、実は円と正方形との組合わせからなり、中心から段階的に四方八方に広がっていく構成となっています。そして、円や正方形の中により小さな円や正方形が包み込まれるように納まるといった繰り返しの「入れ子構造」で表現されています。つまり、曼荼羅には、部分が全体の一部となっているフラクタル的構造が潜んでいたわけです。
このフラクタル的構造をフラクタル的思考のツールとして利用する思考法に、松村寧雄氏の「MY法」や今泉浩晃氏の「マンダラート(登録商標)」があります。これらの思考法は、創案者によりいずれも「マンダラ思考」という言葉で説明されています。
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