アイデアを出すだけでは 「創造」とはいわない

   

 

創造とは、アイデアを出すことと、そのアイデアを具体化することで完成します。

 
アイデアを出すことを発想といいますが、1%のインスピレーション(発想)が大切か、99%のパースピレーション(具体化)が大切かではなく、両方とも大切であって、両方を行うことではじめて創造が完成することになるということです。

 
創造活動はあくまでも個人的な活動であるという意見がありますが、これはその創造活動が個人で完結できる(具体化できる)場合であって、企業内のプロジェクトが取り組むようなテーマの場合にはそうはいきません。

 
そのため、企業では衆知を集めるためのグループウェアやナレッジマネージメントが問題にされることとなります。また、創造を単なるアイデアの発想のことと捉えると、その発想は発想のままで消えていくことになる可能性が高くなります。発想だけでは、創造は未完成であって、その後の具体化の作業如何で、そのアイデアが生きるか死ぬかが決まるものです。

 
アイデアとは他人が容易に出すことができないもの、つまり一般の常識からしたら違和感があるものですから、むしろ発想されたアイデアは育てるものであるとの認識が必要です。

 
アイデアを育てる意味での発想支援、発明支援という観点でいえば、もう一人の自分と対話するパーソナル的なものと他人の協力を得るグループ的なものとが考えられていいでしょう。