ひとことの大きさに変える

 

 

 情報を頭の中に蓄えるには、人間の脳というハードウェアが受け入れやすいカタチに変換しなければなりません。それには、VE(価値工学)の物の機能を表現する機能定義という手法では 「〜を〜する」 というように 「名詞+動詞」 で最小単位の情報をカタチ作るのがよいといわれています。いわゆる一言という大きさにまとめる工夫が必要です。なお、一般的な知識の記録としては、 「〜は〜である」 という表現が考えられます。ただし、このままでは固定観念が形成されることになり兼ねないので、その情報をカタチ作る条件を表す 「〜で」 や、 理由を表す 「〜だから」 という言葉を添えておくことが必要です。そうすることで、条件や理由が変わればまた別の考えが成り立つことを表明することができます。つまり、「〜を〜で〜する」、 「〜は〜だから〜である」という表現で情報を記録するようにします。

 この情報の単位を一言の大きさと考えることができます。

 人間の能力として短期記憶の容量が7±2というミラーの法則があるといわれています。

 短期記憶とはできごとを短時間後に再生できる記名力(覚える力)ことですが、この容量は、俳句、川柳や和歌の他、現代版のキャッチフレーズ、キャッチコピーや標語の大きさと考えればいいでしょう。

 このように、情報を知識化するには、情報を一言の大きさにまとめることが必要であり、知識化された情報は実際の場面で役立つことになります。

 つまり、使える情報は一言の大きさにまとめることが大切なことになります。