TRIZ実践講座(発明的問題解決理論)

 
 

TRIZ(発明的問題解決の理論)実践セミナー

 「発明的問題の解決策のほとんどは過去の特許事例から類比発想することで生み出すことが可能である」とするTRIZ(トゥリーズ)は、一般には、II(Ideation International)社のIWB(Innovation Work Bench)やIM(Invention Machine)社のTOPE(Tech Optimizer)等のTRIZソフトウェアを使用した手法として知られています。

 そのため、これらのTRIZソフトウェアを使用しなければ、TRIZを実践することができないものと思っている人も多いようです。

 しかしながら、これらのTRIZソフトウェアは、TRIZの1つの側面である「ナレッジ・データベース」の部分でどのようにコンピュータを活用していくかということがその特徴になっているものであって、これらのTRIZソフトウェアを使用しなくともTRIZの考え方に沿った発明的問題の解決策を得ることは可能です。

 TRIZソフトウェアを使用したTRIZは「現代版TRIZ」といわれており、これに対して、TRIZソフトウェアを使用しないTRIZを「基本版TRIZ」といいます。

 「基本版TRIZ」では、TRIZの基本的手法のすべてが公開されていますので、私たちは、この「基本版TRIZ」を学習することでTRIZの基本的手法を身につけることができます。

 したがって、TRIZの習得にあたっては、最初に「基本版TRIZ」を学習し、その後でTRIZソフトウェアの導入を検討しても遅くありませんし、その方が最初からTRIZソフトウェアを使用してそのガイダンスに惑わされることもないでしょう。

 そこで、今回のセミナーでは、「基本版TRIZ」に絞ってTRIZを学習していくことにします。ただし、TRIZを使って具体的な課題を解決することを主眼としますので、受講者の積極的な取り組みが必要になります。

?.セミナーの全スケジュール:4時間/日×4回(延べ16時間)

?.セミナーの内容と各回のスケジュール

1.TRIZの概要について(オリエンテーション):第1日目

  (1)アルトシュラー(創始者)による発見

   (a)TRIZの基本理論

  (2)TRIZの手法

   (a)ARIZ(思考プロセス)

   (b)技術的矛盾テーブルと「40の発明原理」

   (c)イフェクツ(科学的効果)

   (d)物質一場分析と「76の標準解」

   (e)物質的矛盾と「分離の原則」

   (f)技術システム進化のパターン

  (3)課題設定と問題の定義(管理的矛盾の解決)

 →演習1:目的手段系統図の作成

 →宿題1:IPDLによるターゲット発明の調査


  
TRIZ(発明的問題解決の理論)
実践セミナー[2日目以降の分]
   


2.TRIZ手法の適用1(ワークショップ):第2日目

  (1)真の問題定義と問題分析

   (a)問題状況がわかる閉システムを考える

 →演習2:問題定義チャートの作成

  (2)通常で考えられる解決案の提案

  (3)技術的矛盾の定義

   (a)改善したい属性と悪化する属性の「39の物理的特性」への
          変換

   (b)TRIZの発明原理を利用した解決案の提案

   →演習3:技術的矛盾チャートの作成

 


3.TRIZ手法の適用2(ワークショップ):第3日目

  (1)物理的矛盾の定義

   (a)TRIZの分離の原則を利用した解決案の創出

  →演習4:物理的矛盾チャートの作成

  (2)物質一場分析

   (a)物質一場分析モデルの作成

   (b)「76の標準解」の適用

  →演習5:物質一場分析モデルチャートの作成

  (3)SLPモデルの活用

   (a)「イフェクツ(科学的効果)の活用

  →演習6:SLPモデルチャートの作成

 


4.TRIZの適用3(ワークショップ):第4日目

  (1)技術システム進化のパターン

   (a)8つのパターンの概要

  →演習7:技術システム進化のマトリックス表の作成

  (2)TRIZの改良(現時点で調べられる発明事例の参照)

   (a)特許情報の収集(他の技術分野の特許調査)IPDLに
     よるヒントとなる特許情報の調査

   (b)収集した発明事例で使われている解決原理を分析する

  →演習8:解決原理チャートの作成

   (c)解決原理を利用した解決案の提案

  (3)開発成果のまとめ(生まれた改良発明又は革新的発明を
         育てる)

   (a)発明の展開と上位概念化

    (イ)発明のバリエーションを考える

    (ロ)バリエーションを統合する概念を考える

  →演習9:発明提案書の作成(MC法)


(注)
各回の演習は進行状況及び理解度を参考にして、その内容の
難易度を変えます。

 

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