目的と手段の表現

    

 

 目的も手段もその働きがわかるように、名詞と動詞で「〜を××する」とやさしい言葉で表現します。思考の幅を広げるため、名詞の部分には、具体的なモノ、コトの名称を使用しないようにします。働きかける意味を表わすため、動詞は他動詞を使用します。「新規事業を立ち上げる」、「ニーズを先取りする」、「社会に貢献する」、・・。

 解決案を出すことを目的とする場合には、思考の範囲を広がるように目的・手段の表現を抽象的なものとします。解決案を実行することを目的とする場合には、すぐに行動が起こせるように目的・手段の表現を具体的なものとします。

 目的手段系統図を上にたどれば次第に抽象的な目的の表現があり、下へたどれば次第に具体的な手段の表現がありますので、解決案を実行するときは、目的手段系統図の下の表現から上の表現へとたどることになります。その結果、最終的な最上位の目的を達成することができることになります。

 目的機能を表現するときは、対象となるモノ、コトがなくなると何が困るかを考え、その困ることを名詞と動詞で表わします。手段機能を表現するときは、目的の達成できない原因や理由を考え、その原因や理由を名詞と動詞で表わします。課題や問題を解決するための具体的な行為は、求められる機能に制約条件(形容詞、副詞)を付加していくことにより決定されます。

 モノやコトを開発するということは、結局のところ求める機能を目的と手段で展開して制約条件を付加していくことであるといえます。

 

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