作業分割構成系統図との対応

    

 

 プロジェクトの遂行に必要なすべての作業を、階層構造を持たせながら細分化して表わしたものにWBS(Work Breakdown Structure:作業分割構成)という系統図を利用する場合があります。

 大村朔平氏によれば、このWBS技法こそが、「大型プロジェクトにおいて動員される大勢の人を一つの目的に向けて機能させるという問題を解決できる唯一の方法である。」(「企画・計画・設計のためのシステム思考入門」、大村朔平著、(株)悠々社発行)といわれます。

 フラクタル思考法で使用するフラクタル図は、中心と周辺という構図であるのに対して、このWBSは、横1行に基本構成要素を配置して各基本構成要素の構成要素は縦1列に配置するといった構図を採用していますが、いずれも階層構造を一覧できる点で一致しています。

 第6図は、第5図の2階層フラクタル図を作業分割構成系統図に変換したものです。1:8という条件の下では、フラクタル図と作業分割構成系統図とは相互に変換できますので、必要に応じて両者を使い分けることも可能です。

 

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