TRIZとMC法との融合講座

 
 

―TRIZを東洋的なフラクタル思考で眺めるとどうなるかー

【問題の所在】

 「TRIZはロシアで生まれ、アメリカで育ち、日本で花開く」という話がありますが、日本に「TRIZ」が導入されて以来その実態はいかがなものでしょうか?

 私は、20年ほど前にエンジニアから特許技術者に転身しましたが、その頃から創造工学に興味を持っていた関係で、20年以上前に「ARIZ」という手法を知りました。それは、今でいう発明原理が古い事例で紹介されており、何やら自動的に発明ができるような説明があったように記憶していますが、その頃は「TRIZ」という名前はありませんでした。

 残念ながら当時の日本では「ARIZ」が広く知られることとはならず、最近になって「TRIZ」というソフトウェアとしてアメリカから輸入され、日本でもようやく興味が持たれることとなったように思われます。

 しかしながら、「TRIZ」が膨大なデータべースを有するソフトウェアとして紹介されたことから、大企業以外には「TRIZ」を実践的に使用できないのではないかとの誤解が生じているのも事実であり、果たして日本で本当に「TRIZ」が花開くことになるか疑問に思っています。

 私は、「TRIZ」に関しては、ソフトウェアを使用しない「クラシカルTRIZ」を勉強しただけで、ソフトウェアの内容は知りません。また、最近の「TRIZ」の動向については、中川先生のホームページで勉強させていただいている程度ですが、今回のセミナーでは、私の理解している範囲の「TRIZ」と私が開発したMC法との融合について説明させていただきたいと思います。

 具体的には、私が開発したフラクタル思考法の1つであるMC(マトリックスカード)法とMEMODAS(MC法のソフトウェア)とをご紹介し、「コンテンポラリーTRIZ」で紹介されているマルチスクリーン(多画面)法等との比較をしながら「TRIZ」との共通点と相違点を明らかにし、合わせてMEMODASで「クラシカルTRIZ」を実践した事例を紹介したいと思っております。


【セミナーの内容】

1..フラクタル思考としてのMC法の紹介


 今泉浩晃先生の開発されたマンダラート(登録商標)の基本的な仕組みをゲーム感覚で覚えられることを目的として開発したMC(マトリックスカード)とその使い方であるMC法を紹介いたします。

2..TRIZとMC法との共通点と相違点


 コンテンポラリーTRIZで紹介されているマルチスクリーン(多画面)法やUSITで紹介されているマインドマッピングと、フラクタル思考法の1つであるMC法を比較し、合わせてTRIZとMC法との融合について説明します。

3.MEMODASの紹介


 MC法をパソコン上で実行できるようにしたMEMODAS(商標)とその使い方を「クラシカルTRIZ」を使用した事例に基づいて紹介いたします。

  事例:パイ生地をコンベア上で折り畳む装置の開発


   
4.
MC法による新しい発明提案書の作り方特許の分野でいかにMC法を使うかといった観点から、MC法による新しい発明提案書の作り方について、その概要をご紹介します。

 

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